こんにちは。サイモン山田です。
今日のテーマは「独立」について。
「治療経験がなくても独立できるんだ・・・。」
今日のタイトル、この文章の次に続くのはこの言葉。
「何か変なの。」
これは患者さんがつぶやいた言葉です。
僕の持っている資格「柔道整復師」ってこんな資格です。
「柔道整復師は、国家資格を取得すれば、
治療経験がなくても、即独立開業できてしまうんです!」
今日、僕が言いたいのはコレ。だっておかしいでしょ???
僕は資格を取ってから約13年、治療業界に入ってから約17年で独立しました。
周りの人は「早く独立すればいいのに」と、評価してくれていた人もいました。
でも独立するまで時間がかかりました。
自分の技術に対しての自信の問題、金銭的な問題など理由はいろいろありました。
もちろんスタートは借金まみれ。今でもまだまだ絶賛返済中です(笑)。
独立した時は、カッコつけて言えば「満を持しての独立」。
でもハッキリ言ってカッコいいスタートではありませんでした。
カッコよくはないけど、独立まで時間がかかって本当によかった。
経験がなくてもスキルがなくても、柔道整復師は資格があれば独立できてしまうんです。
整体や民間療法的な院なら「お金さえあれば」、明日にでも独立できます。
自分のやることだから、独立したい人は独立すればいい。
でも僕は個人的には、いいとは全く思っていません。
そんな状態で独立して、本当に患者さんにいい治療ができますか?できませんよね。
ラーメンを作ったことがない人が、ラーメン屋をやって、美味しいラーメン作れるの?作れないでしょ。
そんな人、ダメ!ゼッタイ独立しちゃダメ!
「院が店がうまくいかなくて潰れるから」そんな理由ではなく、「患者さんやお客さんに迷惑だから」。
もっと言うなら、そんな人が独立して評判が悪かったら、業界に対しても迷惑なんです。
あの業界って、あんなもんでしょ。そう言われるのは目に見えています。
そんな状況だから、
「整骨院って、電気かけて、ちょっとマッサージしてもらえて、安く済むところでしょ。」
みたいに言われてしまうんです。
だって経験もスキルもないなら、それしかできないでしょ。
だから、ダメ!ゼッタイ独立しちゃダメ!
保険が使えるから、高齢者が多いから、カンタンに資格が取れるから、
そんな理由で、脱サラの人も、新卒者も山ほど業界入りしてきています。
そして安易に独立できてしまうんです。過当競争とか、そんなことは関係なく。
僕はこれではいけない、それは違うと思うんです。
インターンシップの充実とか、学校教育の問題とか、いろいろ解決すべきことはあるでしょう。
その前に、今独立している人のリテラシーを含め、治療家としてのあり方が問われているのではないでしょうか。
それをこれから資格を取る人たちや、若手の治療家に伝えていない、それ自体も問題なのでは?と思うんです。
ハッキリ言って、なめられてる。
この治療業界はもっと信頼され、もっと人の役に立てるはずだと思っています。
でも今のままの状況じゃ、整骨院業界の未来は明るくない。
経験がなくても独立できるなんて、全く患者さんのためになってないですから。
僕はコツコツと経験を積み、ある意味では失敗も重ね、諸先輩に叱られることも大切だと思います。
徒弟制度がいいとは思いませんが、そのくらいの気持ちでいかないとダメなような気がします。
僕ももっとしっかり発信しなくちゃ!と思います。一業界の人間として。
いつもお読み下さりありがとうございます!ではまた次回!
サイモン式テーピングマスター代表
メンタル心理カウンセラー
G-nius5メディスン認定イメージトレーナー
藤村正宏氏主宰・エクスマ塾45期卒/エヴァ10期卒/ウルエヴァ1期卒
2008年東京都文京区本駒込に「やまだ整骨院」を開院。
プロ格闘技選手のトレーナーを15年務める。
現在は青山学院大学女子バレーボール部、大相撲佐田の海関、パリ五輪代表女子柔道57kg級舟久保遥香選手のコンディショニングサポート中。
治療現場では「治療を通じてアナタの心と身体を応援します」をモットーに活動中。
テーピングの開発・販売・講習もしています。
(講習に関しては随時ブログにてお知らせしています)
スポーツ歴は中高生時バスケ、専門学校時に柔道、社会人になり格闘技(キックボクシング)をしていました。
修行期間13年を経て34歳で独立開業、35歳でアキレス腱断裂、41歳で大動脈解離を患い生死の境を彷徨いました。
もうスポーツは積極的にはできませんが、身体とメンタルの両面をサポートし、アスリートを目標達成へと導きます。
2020年4月よりオリジナルプロテインを販売開始。
学生競技の現場を体験して「継続して飲むなら美味しくて、身体にいいプロテインを飲んでほしい」その想いからオリジナルプロテインを作りました。
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