「いつ痛むのか?」は腰痛の対処に大切です。
それと同じく「どうすると痛むのか?」も大切です。
症状によって対処方法は違いますのでご注意を。
腰痛には種類がある
治療関連のセミナーや、患者さんにはよく話すこと。
それは「腰痛には種類があって、その種類によって対処方法が違う」、こんな話をします。
漠然と「腰痛になりました」と言われても対処のしようがありません。
ボクはいきなり「はい、ではベッドにうつぶせになってくださいね~」とはしません。
最低限、「いつ痛むのか?(朝?昼?晩?その他?)」も関係しますし、
「どうすると痛みが出るのか?」これも大切になります。
治療を受ける際には必ずそれを伝えてくださいね。
聞かれなかったら、その治療院か「?」と思っていただいてもいいと思います。
小難しい話は横に置いて。
あなたの腰痛はどれに当てはまるでしょうか?
①腰を前に曲げた時に出る腰痛
②腰を後ろに反らせた時に出る腰痛
③その他の腰痛
たいていの場合はどれかに当てはまると考えられます。
ではひとつずつ解説していきますね。
①腰を前に曲げた時に出る腰痛
腰を前に曲げる時は腰から背中にかけての筋肉や、お尻・太ももの裏側・ふくらはぎの筋肉でカラダを支えなければなりません。
これら身体を支える筋肉を「抗重力筋」といいます。
前に曲げた時、前屈した時に出る腰痛は、抗重力筋の筋肉の張りや硬さがあるために出ると考えます。
このタイプの腰痛は、背中や腰・下半身の筋肉をほぐしたり、柔らかくすることで痛みを軽くできます。
マッサージや揉んだりすることもOKです。強くやり過ぎないようにしてくださいね。
身体が温かくなっている時はストレッチも有効です。身体が冷えている時にストレッチはしない方がいいです。
次に・・・
②腰を後ろに反らせた時に出る腰痛
▲この状態になった時に痛む腰痛です。ボクはけっこうキツイです。
これは腰を後ろに反らせる時は、腰の背骨(腰椎)や骨盤に負担のかかる状態なんですね。
ですのでこの体勢にして痛みが出るということは「腰椎の動きがうまく出ていない」「骨盤の動きが出ていない」そう考えることができるんです。
このタイプの腰痛に効果的なのはコレです。
マッケンジー体操という体操法があります。このリンク先をご覧ください。
(小西整形外科さんのページがとても詳しく書かれていましたので掲載します)
この体操法には賛否があるのは事実なのですが、②のタイプの腰痛に有効だとボクは考えています。
ただしやり過ぎると症状を悪化させてしまうこともあります。
行う際は少しずつやるように気をつけてくださいね。
最後に・・・
③その他の腰痛
特にスポーツを頑張っている、小学校高学年から中学生くらいまでの学生が抱える腰痛は「腰椎分離症」の恐れもあります。
(日本整形外科学会のページへリンクしています)
腰椎分離症になってしまうと、最悪の場合一年単位で運動を中止しなければならないこともあります。
治療もセルフケアも慎重に行う必要があるんです。自己判断はゼッタイにダメです。
また股関節や殿部(お尻の筋肉)から来る腰痛、腹圧(お腹の圧力)に関係している腰痛もあるんです。
それ以外の腰痛の場合でも「内科的な要因(内臓疾患など)で起きる腰痛」もあります。
分類していくとキリがなく、なかなか厄介なんですよね〜。
その場合は朝昼晩、どの時間帯に痛むかも考える必要があります。
※このリンク先に「朝昼晩、どの時間に痛むか?」について書いています。
状態を知ることでトラブルも回避できる
カンタンに分けると①②のように分けられます。
そして③のように、その他のケースも視野に入れなければなりません。
ここで書いているのはあくまで「目安」です。
もちろん当てはまらないケースもあるし、ギックリ腰などの急に出た腰痛はまた対処が変わります。
できればちゃんと治療してくれるところで受診して下さい。
それでも多少なりとも事前に知識があれば、痛みが出ても焦ることは少なくなると思います。
自分の腰痛の状態を知り、セルフケアにも役立てることはできます。
最後に繰り返しになりますが、痛みが軽減しない場合は早めに受診しましょう。
痛みをガマンしてしまうと、改善が長引きますので注意してくださいね。
※このブログはリライトしたものです。
かなり好評でしたのでより分かりやすく加筆修正をしました。
テーピングマスター
やまだ整骨院 院長 山田敬一
サイモン式テーピングマスター代表
メンタル心理カウンセラー
G-nius5メディスン認定イメージトレーナー
藤村正宏氏主宰・エクスマ塾45期卒/エヴァ10期卒/ウルエヴァ1期卒
2008年東京都文京区本駒込に「やまだ整骨院」を開院。
プロ格闘技選手のトレーナーを15年務める。
現在は青山学院大学女子バレーボール部、大相撲佐田の海関、パリ五輪代表女子柔道57kg級舟久保遥香選手のコンディショニングサポート中。
治療現場では「治療を通じてアナタの心と身体を応援します」をモットーに活動中。
テーピングの開発・販売・講習もしています。
(講習に関しては随時ブログにてお知らせしています)
スポーツ歴は中高生時バスケ、専門学校時に柔道、社会人になり格闘技(キックボクシング)をしていました。
修行期間13年を経て34歳で独立開業、35歳でアキレス腱断裂、41歳で大動脈解離を患い生死の境を彷徨いました。
もうスポーツは積極的にはできませんが、身体とメンタルの両面をサポートし、アスリートを目標達成へと導きます。
2020年4月よりオリジナルプロテインを販売開始。
学生競技の現場を体験して「継続して飲むなら美味しくて、身体にいいプロテインを飲んでほしい」その想いからオリジナルプロテインを作りました。
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