それは人のためを思っての言葉かな?
自分が言いたいだけなんじゃないかな?
言葉は支えにも暴力にもなりますよ。
それは◯◯って意味があるんだよ?
ボクは8年くらい前にバスケ中にアキレス腱を切りました。
その直後に「もうこれで一生バスケはできないな」って直感的に思ったことは鮮明に記憶しています。
遊びでならできるかもしれないけど、ガチではコワくてできませんもの。
2回も同じケガをしたくないですからね。
「それはもう無理しちゃダメだよってことなのかもね」
「たぶん神様がそう言ってくれているんだよ」
的なことを言って慰めてくれる人が周囲にはいました。
その時。ボクの気持ちは、こう。
「バカにしてんの?そんなの意味分かんねーし!」
「バスケがしたいんだよ。何言ってんの?」
と心の底から思っていましたよ。本当の話です。
大動脈解離で死にかけた時もそうでした。
「まだやることがあるから生かされたんだね」
「死ぬような大病なのに命があるって意味があるんだよ」
その時も。ボクはこう思った。
「今のこんな状態で生きてる意味なんて分かんねーし!」
「この状態でやることなんて考えられねーし!」
とスマホを片手に妻に愚痴ってました。これもマジです。
そう。言葉をかけるにはタイミングがあるんです。
そして言っていい人と、言っちゃダメな人がいるんです。
どんなにその人のことを心配していても、励ましてあげたくても、です。
たぶんその言葉をかけていいのは、数年後です。
少なくても数ヵ月後です。タイミングってあると思います。
▲この傷を負っているのに「生きてる意味」を語られてもね。アナタハ神デスカ?と真剣に問いたくなります。死にかけたあの時、ボクが耳を傾けられたのは周囲にいたホンの数人です。
悩んでいる人の傷に塩を塗るなよ。
人それぞれに悩みはあります。
大きいもの?小さいもの?それは他人から見たらそう思うだけ。
当の本人は「この世の終わりだ」と思うほどのことかもしれないでしょ。
そのタイミングで「これにはきっと◯◯って意味があるんだよ」って、したり顔で語らないでおくれよ・・・。
そんなこと冷静に考えられるくらいなら悩んでません。
最初からそう思えるくらいなら、そもそも大したことじゃありません。
ボクの場合もそうでした。
アキレス腱断裂の時も、大動脈解離の時も、ある程度期間が経った時には「これって何か意味があることなのかもしれないな」と思えるようになってきました。
これは誰に言われたわけでもなく、自然にそう受け入れられたって感じです。
だからどのくらいの期間が経ったからなんてことではなく、たまたま受け入れる心の準備が整ったということなのでしょう。
大ケガ。大病。離婚。退職。人との別れ。死別。
ボクの整骨院でもこの手の話はしょっちゅうあることです。
その時患者さんに対して「それには◯◯って意味があるんじゃないかな」なんてことは、これっぽっちも、1ミリも言いません。
そうだったんだね。大変だったね。辛かったね。
ボクが言うことはほとんどこのくらいかな。
あとは「カラダが楽になると気持ちも少しは楽になるからさ。カラダはスッキリさせるからね〜」って、このくらいかな。
言いたがりの治療家、セラピスト、経営者、カウンセラー、スピ系の人っています。
言葉をかけるタイミング、そこじゃないんじゃないの?
ちょっと知識があったり、経験があったりするとそうなりがち。
あるあるって言いたい。今すぐ言いたい。
まるでRGみたいな心境になってきました。
ちょっと知識があったり、経験があったりすると「それは〇〇って意味があること」って言いがち。
そのタイミングで言っちゃダメ、ゼッタイ。
しかもアナタの立場で言っちゃダメ。
世の中に意味がないことは、たぶんない。
何かしら、嫌なことだったとしても意味はあるはず。
だとしても、その意味付けをするのは本人です。
誰にも踏み入ることはできない聖域です。
土足で踏み込むな。そのタイミングで入ってくるな。
ボクはおせっかいだからこそ、そう思っています。
おせっかいにも流儀はあるんですよ(笑)
テーピングマスター
やまだ整骨院 院長 山田敬一
サイモン式テーピングマスター代表
メンタル心理カウンセラー
G-nius5メディスン認定イメージトレーナー
藤村正宏氏主宰・エクスマ塾45期卒/エヴァ10期卒/ウルエヴァ1期卒
2008年東京都文京区本駒込に「やまだ整骨院」を開院。
プロ格闘技選手のトレーナーを15年務める。
現在は青山学院大学女子バレーボール部、大相撲佐田の海関、パリ五輪代表女子柔道57kg級舟久保遥香選手のコンディショニングサポート中。
治療現場では「治療を通じてアナタの心と身体を応援します」をモットーに活動中。
テーピングの開発・販売・講習もしています。
(講習に関しては随時ブログにてお知らせしています)
スポーツ歴は中高生時バスケ、専門学校時に柔道、社会人になり格闘技(キックボクシング)をしていました。
修行期間13年を経て34歳で独立開業、35歳でアキレス腱断裂、41歳で大動脈解離を患い生死の境を彷徨いました。
もうスポーツは積極的にはできませんが、身体とメンタルの両面をサポートし、アスリートを目標達成へと導きます。
2020年4月よりオリジナルプロテインを販売開始。
学生競技の現場を体験して「継続して飲むなら美味しくて、身体にいいプロテインを飲んでほしい」その想いからオリジナルプロテインを作りました。
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